XKのラジコンヘリを飛ばすためのFutaba送信機の設定です。
一応K100 K110 K120 K123などを対象にして書いていますが、ラジコンヘリの基本的な調整はどれも同じですので、初心者の方は勉強していって下さい。
可変ピッチ機を調整する上での全体的な流れが、なんとなく理解出来ると思います。この辺は初心者の方が一番てこずる設定項目だと思うので、丁寧に解説していきます。
はじめに
今回XKのラジコンヘリの設定を行うにあたって、長い間私のブログを愛読して下さっているCHOPINさんからアドバイスを頂きました。
CHOPINさんもYoutubeをやっており、魅力的な動画が多数ありますのでぜひご覧下さい。
⇒CHOPINさんのYotubeチャンネルページ
今回はアドバイスを元に私が試行錯誤して設定したものを公開していきます。ただしこれらの設定は自由度が高く、それこそ十人十色だと思いますので、あくまでも一例とお考え下さい。
ここに書いてあることがあまり理解出来ない様な初心者の方は何も考えず、とりあえず私と同じ設定で入れてみて下さい。この設定で飛ぶことは確認済みです。
また、これらのことを一気に理解する必要はありません。何度もやっていくうちに少しずつ理解して、自分のものにしていきましょう。
アイドルアップをやる前の下準備
今回の設定に使用する送信機はFutabaのT10Jです。
Futabaの送信機では、アイドルアップの項目でのON-INH以外でも、コンディション設定で機能を有効にしておく必要があります。
これをやっておかないと、いくらアイドルアップをONにしても無効にとなってしまいますので、最初にやっておきましょう。
アイドルアップ機能を有効にする
今回はコンディションの項目から、アイドルアップの1と2を有効にしました。
「OFF」となっていると一見設定が有効になっていないように思えますが、「設定が有効になっている状態でスイッチがOFF」という意味合いです。
機能が無効となっていることを示すのは、「INH」という単語ですので勘違いしないようにしましょう。INH=INHIBIT(抑制する)という意味です。
該当のスイッチを動かせばONに変動します。スイッチのポジションを確認してみて下さい。
スロットルホールド機能を有効にする
併せてスロットルホールドも必ず設定しておきましょう。アイドルアップではこれがないと回転を止めることが出来ません。RATEはマニュアル通りに+15%入れておきました。
XK スロットルカーブの設定
XKラジコンヘリのスロットルカーブの設定です。初心者の方は、ノーマル時のスロットルカーブの設定だけで大丈夫です。
アイドルアップというのは常にローターが回転する危険な状態ですので、無理に設定をする必要はありません。慣れてきたら挑戦してみましょう。
ノーマル時のスロットルカーブ
ノーマルのスロットルカーブは、K110のマニュアル通りに入れてあります。最初色々イジッてみたのですが、結局マニュアル任せになりました(笑)
ブラシレスモーターは回りはじめが一番負荷がかかりやすいです。
それに対して、XKラジコンヘリのバックラッシュ(ギアのかみ合い)は総じてキツめであるため、スロットルカーブの値が低すぎると上手く回転しなくなることがありました。
ですので、この辺は一応注意が必要です。上手く回らない場合は、下の数値を上げてみましょう。
アイドルアップ時のスロットルカーブ
アイドルアップ時のスロットルカーブは、ポイント3(スロットル中央)だけ出力を90%にしました。
今回の設定ではアイドルアップ時はポイント3が0°なので、一番負荷がかからない状態では出力100%もいらないのではないかという考えです。
アイドルアップを設定したくない場合はMIXの項目で「INH」にしておきましょう。
私の持っているT10Jは3種類まで設定が可能なので、もうひとつ全て100%のスロットルカーブを作っておきました。
こちらがマニュアル通りなのですが、Nine Eaglesなども同じですね。特にこだわりがなければ全て100%でも構いません。
XK ピッチカーブの設定
XKブランドのラジコンヘリのピッチカーブの設定になります。初心者の方は通常フライト用のピッチカーブの設定だけでOKです。
アイドルアップの方は、ある程度上達してから設定してみて下さい。
ピッチ角を測るために
尚、ピッチ角を図るためにHitecさんのマイクロピッチゲージを使用しています。マイクロといいつつも450クラスまでのピッチ角が計れるので、私は重宝しております。
通常フライト用のピッチカーブ
通常フライト用のピッチカーブはこのようにしてみました。以前にも書いたことがありますが、グラフの数値はあくまでも目安です。
機体によって細かい数値は変動しますので、下のピッチ角を参考に調整して下さい。実際に計ったピッチ角が全てですので、お忘れなく。
ポイント1(スロットル一番下)でー3°
ポイント3(スロットル真ん中)で+6°
ポイント5(スロットル一番上)で+12°
ということで-3°~+12°のピッチ角をとりました。この設定だと、ちょうどスロットル真ん中でホバリング出来ると思います。
初心者の方はマイナスピッチは少なめが良いかと思いますので、ポイント1はいっそのこと0度くらいでやってみて下さい。
ホバリングポジションであるポイント3付近は、ピッチカーブを寝かすことによって上下動を抑えることが出来ます。
こうすることで安定したホバリングをすることが可能ですので、こうした設定もお勧めです。
アイドルアップ用のピッチカーブ
アイドルアップ用のピッチカーブはこんな感じになりました。私は前から「間の数値は平均とっておけば大丈夫だろう」的な考えでいつも直線でした。
これについても、ホバリングポジション付近はカーブを寝かせると安定すると思いますので、お好みで設定してみて下さい。
ポイント1(スロットル一番下)では-12°
ポジション3(スロットル真ん中)では0°
ポジション5(スロットル一番上)は+12°
ということで、アイドルアップでは-12°~+12°にしてみました。
この設定だとアイドルアップに入れた時は、ポイント4(スロットル中央ちょい上)あたりがホバリングポジションになります。
私は基本的にアイドルアップの設定は、どのラジコンヘリもこんな感じの設定です。
もうひとつのアイドルアップ用
Futaba T10Jではアイドルアップの項目は3つまで設定出来るので、もうひとつピッチ角を大きくとったものを用意してみました。
ポジション1(スロットル一番下)で-15°
ポジション3(スロットル真ん中)は0°
ポジション5(スロットル一番上)では+15°
ということで、こちらはー15°~+15°にしてみました。
ちなみに私が今回設定したピッチカーブでは、スロットル真ん中で通常フライト時はホバリングが出来ますが、そのままアイドルアップに入れた途端にガクンと高度が下がります。
ノーマル時の+6°からアイドルアップ時の0°へと切り替わるためです。このガクンとなる現象は設定次第でどうにでもなるのですが、ここでは特に触れません。
アイドルアップに入れると高度がガクンと下がるものと思って下さい。慣れないうちはなるべく高度を上げてから切り替えると良いですね。
Futaba送信機で飛ばす設定のまとめ
ピッチ角の数値についてはだいたいで構いません。
キッチリとした調整をしていないと細かく数値を測ることは出来ないので、私は測る度に毎回数値が違ったりするのですが、そんなものです。
あとは実際に飛ばしてみて煮詰めていくと良いでしょう。
私の設定は一般的と思われるかなりオーソドックスなものです。これらを参考に、各々自分にあった設定を見つけていって下さい。
次は、XKラジコンヘリを飛ばしやすくするための設定へと進みましょう。
謝辞
最後にCHOPINさんのK110の飛行の様子をご覧下さいませ。今回貴重なアドバイスを頂いたCHOPINさんには、心より感謝を申し上げます。